【平成最終版】データでみる全国と愛知県の離婚事情
新元号「令和」が公表され、いよいよ平成という時代が終わりを迎えようとしています。
ここ数年で、生涯未婚率の上昇や熟年離婚のススメなどがたびたび世間の話題を集めるようになりました。
バブル、リーマンショック等の経済状況の変化もさることながら、インターネットの発達に伴い、結婚に対する価値観が多様化し始めたことも、平成の特徴だったといえるでしょう。
今回は平成最後の記事ということで、厚生労働省発表の人口動態統計を参考に、全国・愛知県内の離婚事情を振り返ってみたいと思います。
1.全国と愛知県を比べて
これは平成に入ってからの全国と愛知県内の離婚率の推移を示したグラフです。※
平成元年の人口千人に対する全国の離婚件数は1.29件(県内1.19件)でした。
離婚率はその後グングン上昇していき、平成14年で2.3件(県内2.21件)とピークを迎えます。
その後は再び減少傾向となり、平成30年(推計値)で1.66件となりました。
愛知県は、長らく全国統計を少し下回る水準を維持してきましたが、平成21年以降はほぼ全国と同水準で推移しています。
(参照:厚労省HP「平成30年人口動態統計の年間推計」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/suikei18/index.html
愛知県HP「平成29年愛知県の人口動態統計(確定数)の概況」
https://www.pref.aichi.jp/soshiki/iryo-keikaku/0000000028.html
政府統計サイトe-Statで公表されている最新の人口動態統計速報によれば、平成31年1月に集計された全国の離婚件数は16,854件、愛知県内の離婚件数は1,012件でした。
愛知県は東京、神奈川、大阪に次ぎ全国で4番目の多さですが、右順位は人口数に対応していることから、愛知県の離婚件数が特別に多いとはいえないでしょう。
むしろ、上記のように愛知県の離婚率は全国平均と同水準であり、平成29年度の離婚率は全国第15位とのことでした。
(参照:e-Stat「人口動態統計速報 平成31年1月分」
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00450011&tstat=000001028897&cycle=1&year=20190&month=11010301&tclass1=000001053058&tclass2=000001053059
2.愛知県内の事情
これは愛知県内の二次医療圏(病床整備のために都道府県が定める地域的単位)別の離婚率を示したグラフです(平成29年のデータによる)。
名古屋、海部、尾張中部の離婚率が平均を超え、その他の地域はまばらな状況です。
東三河北部は他地域に比べ、明らかに離婚率が低くなっていますが、これは同地域が県内で最も高齢化が進行している(※)ことと関係があるかもしれません。
(参照:愛知県HP「平成29年愛知県の人口動態統計(確定数)の概況」
https://www.pref.aichi.jp/soshiki/iryo-keikaku/0000000028.html
愛知県HP「東三河北部医療圏保険医療計画」(※)
https://www.pref.aichi.jp/soshiki/shinshiro-hc/0000012971.html
3.おわりに
今回は人口動態統計を参考に、平成における全国・愛知県内の離婚事情を紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
最後に「平成29年愛知県の人口動態統計(確定数)の概況」から気になるデータをもう一つご紹介。
愛知県内では42分9秒に1組の夫婦が離婚している!
(参照:愛知県HP「平成29年愛知県の人口動態統計(確定数)の概況」
https://www.pref.aichi.jp/soshiki/iryo-keikaku/0000000028.html
○○秒に1組ときくと、身近に感じてしまうのが数字のマジックですよね。
一般的な離婚率は数値で見ると決して高いものではありませんが、現に離婚を考えている夫婦にとっての悩みは千差万別で、人生の一大事。
困ったときは一人で抱え込まず、専門家に相談してくださいね。