【コラム】真の勝者は誰か!?
先月27日に行われた衆議院議員選挙につき、与党が大きく議席数を減らし過半数割れとなったこと、皆様ご承知のことかと思います。
さて、この選挙により、立憲民主党が大きく議席数を伸ばしたことを踏まえると、立憲民主党が選挙の勝者であることは間違いありません。
ただ、気になる情報があります。というのも、得票数を分析してみると、実は立憲民主党は前回の選挙よりも約6万票しか上積みできていないのです(ちなみに、自民党は前回の選挙より約530万票失っています)。つまり、数字だけで見ると、前回自民党に投票していた人が挙って立憲民主党に投票したわけではありません。
この点を考慮すると、立憲民主党は結果的に議席数を伸ばせたものの、反自民党の有権者を取り込めたわけではなく、盤石とは言い難いと考えられます。
では、自民党が失った票はどこに行ったのでしょうか?
ここで注目すべきは、国民民主党の得票数です。実は前回の選挙よりも約360万票の上積みとなっています。このことからすると、前回自民党に投票した有権者の相当数が国民民主党に流れた可能性が指摘できます。
このように考えると、実は国民民主党は裏の勝者とでもいうべきポジションなのかもしれません。
とまぁ、数字だけを追って記述してみたのですが、私個人として一番の勝者は、実は岸田元首相ではないかと考えています。岸田元首相時代に発生した政治不信案件を後継者に押付け、政敵の清和会を粛正することで、自らの地位を盤石化したと思うのですが果たして。。。
勝者の定義にもよりますが、皆様どのように思いますか?
弁護士 湯原伸一
「リーガルブレスD法律事務所」の代表弁護士。IT法務、フランチャイズ法務、労働法務、広告など販促法務、債権回収などの企業法務、顧問弁護士業務を得意とする。 1999年、同志社大学大学院法学研究科私法学専攻課に在学中に司法試験に合格し、2001年大阪弁護士会に登録し、弁護士活動を開始する。中小企業の現状に対し、「法の恩恵(=Legal Bless)を直接届けたい(=Direct delivery)」という思いから、2012年リーガルブレスD法律事務所を開設した。現在では、100社以上の顧問契約実績を持ち、日々中小企業向けの法務サービスを展開している。
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