【#マイナ保険証を強制するな】国民よりも国家公務員の方が利用していないマイナ保険証(利用率13・6%)。紙の保険証での「なりすまし・不正利用」は1年10件なのに保険証廃止に血税388億円投入。
マイナンバーカードを健康保険証として使う「マイナ保険証」への一本化に伴う現行の紙の健康保険証の廃止(新規発行の停止)が2024年12月2日に迫っています。
そこで立憲民主党は11月12日、廃止時期を延期する法案を単独で衆院に提出しました。
立民提出のこの延期法案は、現行保険証の廃止時期については高齢者や障害者をはじめとする被保険者に支障を及ぼさないための施策の策定状況、世論の動向などを検討した上で定めるとの内容で、2023年10月にも臨時国会で同じ法案を衆院に提出したけれども、審議未了で廃案になったものです。
野田佳彦立憲民主党代表が先の衆院選で立民が躍進した後、真っ先に実現したいと言ったのがこの紙の保険証廃止の延期です。
国民の真の利益に背を向ける国民民主党。何が国民民主党だ。名前変えろ。
政権交代でまず取り組みたい政策課題として紙の保険証を使えるようにすると言った立憲民主党の野田佳彦代表あっぱれ。現行保険証廃止を廃止しマイナ保険証に一本化に賛成の玉木雄一郎国民民主党代表とは相いれない。
紙の保険証がマイナ保険証があらゆる面で優れていることが客観的にわかる数字が、診察時などのマイナ保険証の利用率。
保険証の「消費者」たる国民のマイナ保険証利用率は平均で13・9%にしかすぎず、7人に1人も使っていないのですが、国家公務員平均だと13・6%で国民平均よりもさらにちょっと低いんですよ。
これ、マイナ保険証の利用率が高い病院や薬局には国がカネを出すというテコ入れを行なってもこの数字ですからね。
そしてなんと、マイナ保険証を利用せよと号令をかけている管轄官庁である厚労省の職員でさえ、マイナ保険証の利用率は2割以下です。
マイナトラブルの方がずっと多い。
自民党市議が偽造マイナカード詐欺でスマホを乗っ取られ225万円のロレックスの時計を買われる。「偽造マイナカードは目視で見破れる」という河野太郎デジタル大臣の対策にネット上では「アナログにも程がある」
なんで国家公務員でもマイナ保険証の利用率が低い価値うと、マイナ保険証が使うメリットがなくデメリットばかりが大きいことを、当の国家公務員たちが一番知っているからなんですよ。
以下の弁護士JPの記事にあるように
1 マイナ保険証に移行したからと言って医療データの共有が進むのではなく、医療情報の共有は、『電子カルテ』『電子処方箋システム』が普及することによって実現するものなので、マイナ保険証のメリットでもなく現行の健康保険証のデメリットでもないこと
2 紙の保険証のデメリットとされる「なりすまし受診」「健康保険証の偽造」などの不正利用の件数について、2017年~2022年の5年間で50件、「年平均10件」にすぎないこと。
3 にもかかわらず、紙の保険証の廃止事業に388億円という巨額の費用が必要なこと
4 2020年に「マイナポイント」を目当てにマイナンバーカードを作った2000~3000万人が、2025に一斉に電子証明書の期限を迎える『2025年問題』があり、医療現場で資格確認ができないなどのトラブルが一気に増えることが予想されていること
などなど、紙の保険証とマイナ保険証を比べて紙の保険証の方が安全でメリットが大きいことがわかっている国家公務員たちが、マイナ保険証を積極的に利用するはずがないんです。
是非次の記事をお読みになって、国会で紙の保険証の廃止期限の延期、そして紙の保険証の廃止断念、マイナ保険証の方こそ廃止と運動を進めていきたいと思います。
ここまでやっても利用率の上がらないマイナ保険証
【#保険証廃止勝手に決めるな】河野太郎デジタル相が自民党所属国会議員に支持者への呼びかけ要請。マイナ保険証の利用ができない医療機関を国のマイナンバー総合窓口に通報=密告させてという文書を出していた!
マイナ保険証、政府のPRする「メリット」が二転三転する理由…最近は「なりすまし・不正利用防止」を強調も“実はマイナス”の指摘
2024年11月13日 11:33弁護士JP編集部
政府がPRする「マイナ保険証のメリット」はどこまで“真実”か(IYO/PIXTA)
現行保険証の新規発行停止と「マイナ保険証への一本化」が12月2日に予定されている。この件について、利便性や情報セキュリティ等の面から様々な問題点が指摘されてきている一方、一本化の「メリット」を強調する見解も見受けられる。しかし、その中には事実・制度の不知や誤認に基づくものも根強く、政府の説明も、数値的根拠を含め十分とはいえない。
それら「マイナ保険証のメリット」としてよく論じられる点について、早期からマイナ保険証についての問題提起を行い「マイナ保険証 6つの嘘」(せせらぎ出版)の著書がある、YouTuberの北畑淳也氏(哲学系ゆーちゅーばーじゅんちゃん)に聞いた。
不正利用防止の「メリット」は「費用対効果がマイナス」
最近、最も強調されるようになってきたマイナ保険証の「メリット」は、「本人認証が厳格になるので、なりすまし等による不正利用を防止できる」というものである。
この点について、平将明デジタル担当大臣も、前任者の河野太郎氏も、客観的なデータの裏付けがないことを認めている。そこで、編集部で信頼できるデータを確認したところ、2023年5月19日の参議院の地方創生・デジタル特別委員会で、厚生労働省の担当者が「なりすまし受診」「健康保険証の偽造」などの不正利用の件数が2017年~2022年の5年間で50件だったと答弁していたことが確認された。これによれば「年平均10件」にすぎない。
また、一時期、ある著名インフルエンサーが、「保険情報の誤りや不正使用は年間600万件にも上っており、その処理のための経費は1000億円を越える」という情報を拡散して話題になった。しかし、その出典とみられる「保険証認証のためのデータ交換基準に関する研究(総括研究報告書)」には、上記記述の直後に「多くは単純な保険証番号の間違い」「資格停止後の保険証の利用も少なくない」と明記されていた。「なりすまし」等の不正利用には一切言及されていない。
そうであるにもかかわらず、一部では「潜在的な数値はもっとあるはず」「不正ができてしまうことが問題」などの指摘が見受けられる。これに対し、北畑氏は、「費用対効果の観点から明らかにマイナス」と説明する。
北畑淳也氏(哲学系ゆーちゅーばーじゅんちゃん)(Zoomインタビュー画面より)
北畑氏:「不正を『ゼロ』にすることは物理的に不可能です。それをゼロにしようとすれば社会全体の便益が下がることを考慮する必要があります。
国の税収や財源は限られています。たとえば、納税申告のミスや軽微な『脱税』を完全に取り締まるために税務署の職員を100倍、1000倍にしない理由は、そのコストが社会全体の便益を奪ってしまうから以外に考えられません。
他にも『スピード違反』『食い逃げ』『万引き』もそうです。全件を漏れなく取り締まるのには膨大な社会的コストがかかります。いい意味での『諦め』があるからこそ社会は成り立っています。
健康保険証の不正利用についても同じことがいえます。
日本で暮らす人は外国人も含め、社会保険制度は『強制加入』であり、逃れられません。実際に、政府は社会保険料を払わない・払えない人や事業者に対する『差し押さえ』に莫大なコストをかけています。
また、睡眠薬を大量に買い込んでいる人がたまに摘発されますが、そのほとんどは、保険者に診療報酬請求が行われた段階で『疑わしい』ということで発覚しています。
その上で重ねて『なりすまし』等の取り締まりを厳格にして、莫大な行政コストをかける意味は乏しいといわざるを得ません。
それでも、ここまでの話は『不正したい人間に加担している』との指摘を受けるかもしれません。しかし、『万引き』や『スピード違反』など他の領域にも適応している我々の道徳観を適応すれば良いというだけの話なのです」
なお、補足すると、マイナ保険証でも、顔認証ではなく4桁の暗証番号を用いた場合や、「被保険者資格申立書(※)」の使用をした場合に、なりすまし等の不正利用を防止できない等の指摘がなされている。
※転職等によりデータ登録が未了、機器のトラブル等の事情によりオンライン資格確認ができない場合に所定の事項を自己申告することにより保険証代わりに用いる書面
問題視すべきは「保険料を支払えない状況」
北畑氏は、「健康保険証の不正使用」よりも、むしろ、健康保険の保険料を「支払えない状況」にこそ目を向けるべきだと指摘する。
北畑氏:「この問題は『生活保護バッシング』と同根です。
不正使用で社会保険制度に『ただ乗り』している件数よりも、むしろ、社会保険料を払えないほどの貧困状態にある人や、経営状態が悪化している事業者のほうがはるかに多いことが想定されます。そのような実態にこそ目を向けるべきです」
この点について、東京商工リサーチの調査によると、2024年1月~10月の「税金滞納(社会保険料含む)」を一因とする倒産は155件(前年同期比121.4%増)に達している。その背景として、社会保険料の取り立て・差押えが厳しいことが指摘されている。
また、国民健康保険については、2023年6月時点で滞納世帯の割合が11.5%に達している(出典:厚生労働省「国民健康保険(市町村)の財政状況」)。
これらのデータからは、社会保険料の支払いに窮している人・事業者が多いことがうかがわれる。
効果が乏しい「健康保険証の不正使用へのペナルティー」
北畑氏は、不正が発覚した場合の「ペナルティー」の意義や効果も乏しいと指摘する。
北畑氏:「前述したように、わが国で暮らす人は社会保険に加入して社会保険料を支払う法的義務から逃れることはできません。支払わない、支払えない場合には厳格な取り立てや差し押さえが行われています。
所得がなくて、差し押さえるものすらない人が『なりすまし』等をして他人の健康保険証を不正使用する可能性はゼロではないでしょう。しかし、そういった人々を厳しく取り締まってペナルティーを課すことにどんな意味があるでしょうか。
保険料を取り立てようがありません。逮捕して刑務所等に収容したらこれまたコストがかかるという話もできてしまいます。
不正利用の防止に無尽蔵にリソースを割いていけば、結果的に医療費に跳ね返ってきます。社会保険制度の『コスト』の話をするならば、その程度の思考実験はしたほうがいいのではないかと考えます。マイナ保険証においてはすでに『医療DX推進体制整備加算(※)』という制度が作り出され、私たちの医療費に跳ね返るということも起きています」
※医療機関でのマイナ保険証の利用率等に応じて診療報酬・調剤報酬に加算をするしくみ
すでに「回収がきわめて困難なコスト」が生じている
次に、よくみられる意見として、マイナ保険証により「デジタル化」が進み、長期的にはコスト削減が期待できるというものがある。すなわち、「導入の際に多額の初期費用がかかることはやむを得ない」「長い目で見れば現行の健康保険証を残すほうがコストが大きい」というものである。
しかし、北畑氏は、そこには大きな誤解があると指摘する。
北畑氏:「民間企業で大きなプロジェクトを行う場合、投下資本を何年で回収できるかという『損益分岐点』を算出し、経営計画書等を提出し稟議を通す必要があります。しかし、マイナ保険証についてはそのような計算が行われていません。
厚生労働省は、2023年8月の『社会保障審議会医療保険部会』で、保険証を発行しないことで年間76億円程度(マイナ保険証登録者52%と想定)~108億円程度(同70%と想定)の『コスト削減』になるとの試算を示しました。しかし、これは保険証の発行コストの削減のみです。
その計算には、マイナ保険証を持たない人等に『資格確認書』を大量発行する際にかかる郵便料金の2024年の値上がり分、2023年補正予算で『マイナ保険証推進費』として計上された887億円、マイナポイント事業で予算執行された1兆3779億円、年間100億円単位でかかると想定されるマイナンバーカードシステムの運用費(※)等が含まれていません。
これらを考慮に入れると、すでに何十年かかっても回収の見込みが立たないことが明らかであり、費用対効果が見合いません。マイナ保険証を推進したいのであれば、コスト削減効果を強調するのはかえってマイナスになると考えられます。
『初期にコストがかかっても仕方がない』という論法はマルチ商法の勧誘と同じです。民間企業と同じ理屈で考えたときに、あり得ない話をしています」
改善されない「トラブルの発生状況」と「回避困難なトラブル」
新しい仕組みを導入する際の常として、「最初から完璧を求めるのは無理。とりあえず導入して改善していけばいい」という意見もある。しかし、北畑氏は、状況は当初より改善するどころかむしろ悪化していること、改善が構造的に困難であることを指摘する。
北畑氏:「全国保険医団体連合会(保団連)のアンケート調査(※)によると、マイナ保険証が導入されて2年になりますが、トラブルは減るどころかむしろ増加しています。トラブルの内容は変わり映えせず、事態がいっこうに改善されていないことがうかがわれます。
ところが、トラブルにどう対応するか、いつ改善するかというロードマップすら示されていません。
また、マイナンバーカードが期限切れになったのに気づかずに使用してトラブルになるケースが増えています。マイナンバーカードには2つの期限があり、カード自体の期限が『10年』で、『電子証明書』と呼ばれるe-Taxやマイナ保険証などなんらかのシステムサービスを使う際に用いる認証ソフトの期限が『5年』となっています。
加えて、2020年に『マイナポイント』を目当てにマイナンバーカードを作った2000~3000万人が、2025年に一斉に電子証明書の期限を迎える『2025年問題』があります。それに伴い、医療現場で資格確認ができないなどのトラブルが増えることが予想されます。
直近の調査でもすでにその兆候が見られており、先行してポイント目当てで登録したユーザーが資格確認をできないとの数値が出始めています。
このトラブルは構造的に避けられないものです。なぜなら、保険者(地方公共団体、健康保険組合等)がそれぞれの加入者のマイナンバーカードの期限を知る手段がないからです。
平デジタル担当大臣は、マイナカードの期限が切れることを通知するアプリを作ると発表していますが、『いくらお金を使えば気が済むのか』という話です」
※参照:全国保険医団体連合会「5月以降のマイナ保険証トラブル調査(1万2700医療機関)」
たしかに、マイナンバーカードの仕組みは、そもそも健康保険の仕組みと整合するように作られてはいない。したがって、その構造に起因するトラブルの解決は困難を極め、多額の費用と人手が費やされることが想定される。
「医療情報の速やかな共有」等はマイナ保険証と“無関係”
政府は「医療情報の速やかな共有」を「マイナ保険証の効果」としてPRしている。しかし、北畑氏は、それがマイナ保険証による便益ではないという事実を指摘する。
北畑氏:「医療情報の共有は、『電子カルテ』『電子処方箋システム』が普及することによって実現するものです。
マイナ保険証のメリットでもなく、現行の健康保険証のデメリットでもありません。
電子処方箋については、厚生労働省もHPで公式に、医療機関の窓口に『健康保険証』を提出して電子処方箋を利用する方法を説明しています(※)。
マイナ保険証とは何の関係もありません」
※参照:厚生労働省「電子処方せんはどうやって使うの?」
他にも、マイナ保険証による「システムの簡素化、ネットワークの構築等」を急がなければ、世界の潮流、経済発展から取り残されるとの意見がある。たとえば、日本では新薬の承認が遅く、海外からの評価が下がっており、先進国が行うグローバル試験(国際共同治験)の対象から外れているなどの弊害があるとする意見などがみられる。
これらについて、北畑氏は「マイナ保険証の是非とは本質的に無関係な議論」と述べる。
北畑氏:「現に、他の先進国ではマイナ保険証のような一元化のシステムは導入されていません。
また、そもそも、日本の健康保険制度の成り立ちや前提自体が、マイナ保険証の制度を導入する際に参考としたエストニア(※1)や台湾(※2)とまったく異なります。
エストニアも台湾も、国が一括で保険証を管理しています。これに対し、日本では、会社員の健康保険を企業ごとに管理しているので、マイナ保険証にしても、社保であれば転職に伴う切り替え等の手続きに時間がかかります。また、国保であれば引っ越した際に保険証の切り替えで同様の問題が起きます。マイナ保険証のほうが現行の保険証よりも切り替えに時間がより長くかかるようですが(※3)。
『効率化』に徹するならば、エストニアや台湾のように国が一元的に管理する方式しかないかもしれません。これはかなり地道で労力のかかるものであることは言うまでもありません。
それなのに、見てくれだけ真似をして『保険証をマイナンバーカードに統合すればどうにかなる』と考えていたのではないか、と私は疑っています。
『効率化』を重視するならば、健康保険証と呼ばれる『紙・プラスチック』を使うのか、マイナ保険証という『プラスチック』を使うのかは本質ではないのです。『デジタル化』という表面上の『見てくれ』に惑わされるべきではありません」
※1:エストニアでは全国民に公的な身分証明書(国民IDカード)が発行され、健康保険証として利用できる
※2:台湾では健康保険証(全民健康保険ICカード)に身分証明書番号と写真が記載され、健康保険に関する情報が保存されたチップが内蔵されている(身分証明書とは別)
※3:保団連の上記調査では、マイナ保険証のトラブルのうち、転職や引っ越し等による資格変更時に情報が更新されず『無効』と表示されるケースが47.8%を占めた
政府がPRする「マイナ保険証のメリット」の“変遷”が意味するもの
北畑氏は、「お金の話にこだわる割に、客観的な数値を見ず、緻密な議論をしようともしない態度は問題です」と述べた。
たしかに、政府のPRのあり方も含め、マイナ保険証の「メリット」とされる点については、客観的な数値に基づく議論よりも、むしろ「デジタル化」「医療DX(※)」という言葉がもつ“イメージ”に引きずられたイデオロギー的・観念的な議論が先行してきた面があることは否定できないだろう。
※保健・医療・介護の各段階で発生する情報やデータを、クラウドなどを通して、業務やシステム、データ保存の外部化・共通化・標準化を図り、より良質な医療やケアを受けられるように、社会や生活の形を変えること(出典:厚生労働省)
現に、政府は当初「デジタル化」「医療DX」のメリットを強調していたが、最近はそれらよりも、むしろ「なりすましによる不正利用防止」のメリットを強調するようになってきている。態度が二転三転していると評価されてもやむを得ないだろう。
他方で、現状指摘されている「現行保険証の廃止、マイナ保険証への一本化」の問題点の多くは、現行の保険証を廃止せず、存続させることで解決する。
現行の健康保険証の新規発行停止・マイナ保険証への一本化の施行は12月2日に迫っている。こうしている間にも医療の現場でトラブルが発生していること、また「2025年問題」などトラブルが予測されることは、いずれも「現実」である。現実を直視しないイデオロギーや観念論・精神論を先行させた国家・プロジェクトがどのような結末を迎えるかは、歴史が証明している。国会・政府には、現実を直視した冷静な対応が求められよう。
参考記事 村野瀬玲奈の秘書課広報室さんより。珍しく?(笑)、代表が末尾の東京新聞の記事を称賛されています。
『いやあ傑作です。この報道は本当に良いですね。省庁の間で差はありますし、厚生労働省や総務省が高いものの2割に届かず。国家公務員全体をならせば一般国民よりも利用率が低いと。
こんな状態ではマイナ保険証は強制前から破綻しています。こんなグダグダなやり方で国民に結果商品を強制する日本政府は恥を知れ、と言いたいです。』
これまでの紙の保険証でこれまで通りの医療が受けられる旨を厚生労働省が周知徹底すると明言。 #現行の健康保険証を残してください #保険証廃止はありえない
2024年12月2日から短期保険証が廃止。最も弱い人の医療が奪われることに反対します。 #現行の健康保険証を残してください #保険証廃止はありえない
編集後記
石破内閣の平将明デジタル担当大臣は、上に書いた2025年問題対策について
「マイナカードの期限が切れることを通知するアプリを作る」
と発表してるんですが、自公政権はどんだけ屋上屋を架して血税を無駄使いするつもりなんですか。
紙の保険証廃止事業に388億円と書きましたが、その後のマイナンバーカード事業では何兆円何十兆円もかかりますからね。
人の金だと思って湯水のごとく使うのはええ加減にせえ。
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保険証「廃止」のために税金388億円消える 「やめるだけ」とはいかなかった…誤算続きのマイナ一本化計画
2024年11月16日 06時00分会員限定記事 東京新聞
〈シリーズ 検証マイナ保険証〉
マイナ保険証の導入のため国が2014〜24年度に投じた8879億円のうち、現行の健康保険証廃止に伴って発生した費用は388億円に上っていた。多くは、保険証代わりとなる「資格確認書」関連の経費だった。現行の保険証廃止で生じるマイナ保険証の穴をふさぐために、多額の税金が投じられていた。(福岡範行)
〈主なトピック〉
・名称が違うだけ
・欠点補うため2枚持ち
・107億円かけたのに「ややこしく」
・見えないコストって何
・「無保険」怖い
・配って終わりじゃない健保の仕事
・本人も知らぬままに…
◆マイナ保険証を持っていない人すべてに「資格確認書」
10月下旬、新聞に掲載された資格確認書についての政府広報。政府のマイナンバーPRキャラクター「マイナちゃん」が資格確認書とマイナンバーカードの2枚を持っている(由木直子撮影)
388億円は、厚生労働省が2022、23年度の補正予算に計上していた。このうち7割超の281億円が、資格確認書に関わる経費だった。
政府は、現行保険証を廃止しても保険診療が受けられるように、マイナ保険証を持っていない人すべてに資格確認書を無償で交付するとしている。
281億円の多くは、資格確認書を交付するため、健保側がシステムを改修するのに国が全額補助した費用だ。
◆「名称以外に大きい変更はない」けどカネはかかる
ただ、現行の保険証を残していれば、そもそもシステム改修は不要だ。
券面に印字される内容も、現行の保険証とほとんど変わらない。川崎市では保険証と取り違えて発送したほどだ。
10月、誤って一部の市民に送付してしまった川崎市の「資格確認書」(市提供)
送付するはずだった川崎市の「被保険者証」(市提供)。資格確認書と見た目はそっくり
厚労省の日原知己審議官(当時)も、今年5月の衆議院総務委員会で、両者の違いついて「名称が違うという以外に大きい変更はない」と明言している。
厚労省幹部の発言に、国会議員がかみついた。「文字を変えるためにシステムを変えるのであれば、これほど無駄なことはない。今までの保険証をこのまま発行し続けていけばいいじゃないか」
◆弊害対策に追われて書類増殖 「資格情報のお知らせ」
388億円のうち残りの107億円は、「資格情報のお知らせ」という書類を新たに発行するためのコスト。企業などの健保が、マイナ保険証を持っている人らに送る費用を国が全額負担した。
この書類も、マイナ保険証の欠点を補うために国が新たに作ったものだ。
マイナンバーカードの券面には、加入する健保の名称など保険情報の記載がない。カードリーダーにかざして情報を読み取る。
ところが、カードリーダーは不具合で読み取れないことがある。停電時には使えない。こうしたトラブル時、代替の証明書として作ったのが資格情報のお知らせだ。
◆結局2枚持ち歩くことに…対応する病院や薬局の仕事は複雑化
利用者からすると、トラブルに備えて、マイナ保険証と資格情報のお知らせを2枚持ち歩くことになる。病院や薬局にとっても、これまでは保険証1枚だった証明書類の種類が増えて、窓口業務が煩雑になる。
国会では議員から「ややこしい」との批判も。実際、9月ごろから、健保の加入者の元に資格情報のお知らせが届くようになると、資格確認書と混同してしまう人も現れた。
現行の保険証を廃止することで制度が複雑になっても、周知は十分に行き届いていない。
◇ ◇
◆健康保険組合や自治体 「変わるだけ」では済まない負担
現行の健康保険証が12月からは「資格確認書」に変わるだけ。SNSでは、そんな書き込みを目にする。実は、資格確認書を交付する健康保険組合や自治体には、「だけ」では済まないほどの負担がのしかかる。
国は、マイナ保険証を持っていない人に、保険証代わりとなる資格確認書を交付するために281億円の税金を投じている。
2023年8月、マイナ保険証を持っていない人全員に申請不要で交付すると表明した岸田文雄首相(当時)=首相官邸で
9月時点で、マイナ保険証に登録していない人は4割に上る。少なくとも4700万人には新たに資格確認書を交付することになる。
印刷代や送料は281億円に含まれておらず、健保や自治体の負担だ。
◆「事務負担は大幅に増える」
問題はお金だけではない。
健保や自治体には、保険証の新規発行が廃止される12月2日以降、加入者のうち誰がマイナ保険証を持っているのかを選別し、対象者に資格確認書を渡すという業務が加わる。
「現行の保険証交付が資格確認書交付に置き換わるイメージだが、事務負担は大幅に増えると感じている」
東京都内の大手IT企業の健保職員は、保険証廃止に伴い、手間や時間といった「見えないコスト」が膨らむとみている。
◆「制度もシステムも複雑すぎる」現場の実感
資格確認書の運用は何度も変更を重ね、複雑になっている。
高齢者や障害者には、マイナ保険証と資格確認書を2枚持ちできる人もいる。マイナ保険証を持っていなくても現行の保険証がまだ有効で、資格確認書がいらないという場合もある。
人によってケースはさまざまで、正確に把握するのは容易ではない。
厚労省は「マイナ保険証が利用できない人には、資格確認書を切れ目なく交付する」としている。
大手IT企業の健保職員は「切れ目なく交付しなければならないのは、その通り」としつつ、「制度もシステムも複雑すぎる。実際やってみないと分からないというのが正直なところ」と打ち明ける。
健保側が懸念するのは、資格確認書の交付漏れ。確認を怠れば、保険診療を受けられない「無保険」の人を生みかねない。
◆マイナ保険証の保有 データの更新は月1回
国が281億円を確保してシステム改修の費用を全額補助した結果、健保はマイナ保険証の保有状況を把握しやすくなった。
それでもデータの更新は月1回。最新の状況を知りたければ随時、照会することもできるが、現状では回答が遅く、健保には不評だ。
国民健康保険の実務を担う中部地方の自治体担当者は、マイナ保有の確認作業が滞り、窓口の混雑につながることを心配する。
担当者は、本人の勘違いもあるかもしれないが「資格確認書は自己申告を信じて出すつもり」と語る。
◆変わるマイナ保険証の状況 対応を迫られる健保
現行の保険証は最長1年間使える。各健保で資格確認書への切り替えが本格化するのは、保険証が有効期限を迎えるときだ。
「資格確認書は一度渡したら、それで終わりではないんです」
神奈川県内の健保の幹部は、こう明かす。
資格確認書を渡した人が知らぬ間にマイナ保険証に登録していたり、マイナンバーカードの電子証明書の期限切れでマイナ保険証が使えなくなっていたりする場合もある。登録を解除すれば資格確認書を直ちに渡さなければならない。
資格確認書を交付した後も、刻々と変わる一人一人の状況を把握しておく必要がある。
◆健保に負わされる「責任の重さ」
さらに厄介なことは、「マイナ保険証の仕組みを理解できず、本人が知らないことも多いこと」(健保幹部)だという。
この健保では、電子証明書の期限切れに気付かず更新していない人が、すでに100人以上も出ているという。
この健保幹部は「もし交付漏れがあって病院にかかれない事態になったら、われわれが訴えられるかもしれない」とこぼす。
保険証廃止によって健保側に負わされる責任の重さに、こう苦言を呈する。
「紙の保険証なら医療にアクセスできる安全性が保たれていた。マイナ保険証で安全を担保するには、健保が、加入者のカードの状態をずっと管理しないといけなくなるんです」
◇
東京新聞ではマイナ保険証に関する情報やご意見を募集しています。メールはtdigital@chunichi.co.jp、郵便は〒100-8505(住所不要)東京新聞デジタル編集部「マイナ保険証取材班」へ。
マイナ保険証、国家公務員のほうが利用していなかった 推進する側なのに 紙の保険証廃止に納得できる?
2024年11月2日 19時11分有料会員限定記事 東京新聞
<シリーズ 検証マイナ保険証>
国家公務員のほうが国民よりも、マイナ保険証を使っていなかったことが分かった。しかも、その利用率は9月時点でも13.58%という低水準だった。
政府は、12月2日で現行の健康保険証を廃止する方針だが、マイナ保険証を推進する側のほうが低い利用率とあっては、国民の理解も得られないのでは…。(マイナ保険証取材班)
【関連記事】衆院選でマイナ保険証めぐる公約「考慮した」人が多数 紙の保険証廃止まで1カ月<ニュースあなた発アンケート>
◆国家公務員は13.58%、国民全体は13.87%
厚生労働省が、国家公務員が加入する国家公務員共済組合の9月時点の利用率を公表した。
国家公務員の9月の利用率は、前回公表した3月時点(5.73%)から7.85ポイント増と、倍以上にはなった。それでも現行の保険証廃止を目前に控えながら、依然として利用は低迷したままだ。
過去2回の国民全体の利用率との比較では、わずかに国家公務員のほうが上回っていた。しかし、今回の9月の利用率では、初めて国民全体の利用率(13.87%)を下回る結果となった。
◆旗振り役の厚労省でも20%に届かず
組合別で見ると、マイナ保険証の旗振り役である厚労省(本省を含む第一共済組合)が最も高かったが、それでも19.68%と2割に届いていなかった。
次いで、総務省が19.42%、財務省が17.32%と続いた。
法務省、国土交通省、防衛省、文部科学省、外務省は国民全体の利用率よりも低かった。最低は外務省の10.53%だった。
マイナ保険証の利用率 医療機関が、受診した患者の保険資格をオンラインで確認するのに、マイナ保険証を使って確認した割合。政府は2023年4月から、医療機関に対し、患者の保険資格をオンラインで確認することを原則義務化した。医療機関がオンラインで資格確認するようになった今も、多くは現行の健康保険証を使って確認している。マイナ保険証はカードリーダーで保険資格を確認するが、現行の保険証は医療機関側が券面に印字された番号などを端末に入力して確認している。
◆登録率は国民全体よりも高い66.8%
国家公務員のマイナ保険証の登録状況も明らかになった。
厚労省の資料によると、国家公務員の登録率は9月時点で66.8%だった。国民全体の登録率61.07%を上回った。
省庁別では、登録率も厚労省(本省を含む第一共済組合)が73.7%で最も高かった。最低だった外務省は、国民全体の登録率を大幅に下回る52.0%だった。
◆「率先して使って」とげきを飛ばしていたが…
厚労省が今年2月、初めて国家公務員の利用率(2023年11月時点で4.36%)を公表したときには、当時の武見敬三厚労相が「国家公務員もっと頑張らなくてはなりません。これではまだ低すぎる。もっと率先して使っていただくように働きかける必要性を改めて認識しました」と述べていた。
厚生労働省内のエレベーターに掲示されたマイナ保険証の利用を呼びかけるポスター=東京・霞ケ関で
厚労省では現在、省内のエレベーターに「マイナンバーカードを次回からご利用ください」と呼びかけるポスターを掲示するなどして、職員の利用も促している。
◆廃止まで1カ月、アンケートでは反対多数
12月2日の現行保険証の廃止を巡っては、いまだに不安や疑問の声が多く聞かれる。
東京新聞が10月28~31日、「ニュースあなた発」で読者522人に行ったアンケートでは、9割が保険証廃止に否定的な意見だった。
政府は12月廃止の姿勢を崩しておらず、福岡資麿(たかまろ)厚生労働相は11月1日の会見で、「マイナ保険証のメリットをいち早く多くの国民に実感してもらえるよう、利用促進に取り組みたい」と話した。
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